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2024.02.09

【ものづくり補助金18次】新たな公募枠を徹底解説

ものづくり補助金18次(2024年3月27日締め切り)の公募要領が1月31日に公開され、「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」が追加となりました。

設備導入を行い、新たな価値の創出や海外事業展開を行う取り組みを支援する枠ですが、補助対象となる事業には条件があります。

本記事では、新規に追加された

  • 製品・サービス高付加価値化枠
  • グローバル枠

の各類型について、徹底解説します。

【注意点】

  • 「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」は18次公募のみとなります。
  • 17次締切の公募に応募する事業者は、18次締切の公募には応募できないので、応募回の慎重な検討が必要になります。

随時ご相談も承っておりますので、まずはお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。


18次締め切りの公募枠と各類型を紹介

18次締め切りの公募枠・類型は次の表の通りです。

18次公募では、17次で新設された「省力化(オーダーメイド枠)」の他に、

  • 製品・サービス高付加価値化枠
    • 通常類型
    • 成長分野進出類型(DX・GX)
  • グローバル枠

が追加されました。


製品・サービス高付加価値化枠はどのような事業が対象?

製品・サービス高付加価値化枠は、各類型について公募要領に次のように記載されています。

  • 通常類型 

革新的な製品・サービス開発の取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。 

  • 成長分野進出類型(DX・GX) 

今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資する革新的な製品・サービス開発※の取組みに必要な設備・システム 投資等を支援します。 

※革新的な製品・サービス開発とは、顧客に新たな価値を提供することを目的に、導入した設備・システムを用いて、自社の技術力等を活かして製品・サービスを開発することをいいます。単に設備・システムを導入するにとどまり、製品・サービスの開発を伴わないものは該当しません。また、業種ごとに同業の中小企業(地域性の高いも のについては同一地域における同業他社)において既に相当程度普及している製品・サービスの開発は該当しません。 

従来の通常枠に近い枠ではありますが、どちらの類型も『革新的な製品・サービス』の開発の取り組みに必要な設備投資・システム投資のみが対象となっています。

💡ポイント

  • 新たな価値の提供を目的に、設備・システムの導入と製品・サービス開発を行う必要がある
  • 単に設備・システムを導入するだけではNG
  • 同業他社(同一地域)にある程度普及している製品・サービスの開発はNG

成長分野進出類型とは?

革新的な製品・サービス開発の取り組みの中でも、今後成長が見込まれる分野(DXまたはGX)に資する取り組みが対象です。

通常枠に比べて補助率・補助上限が高いのが特徴です。

公募要領には下記のように記載されています。

DX:DXに資する革新的な製品・サービスの開発であること 

※ DXに資する革新的な製品・サービスの開発とは、例えば、AI、IoT、センサー、デジタル技術 等を活用した遠隔操作や自動制御、プロセスの可視化等の機能を有する製品・サービスの開発 (部品、ソフトウェア開発を含む)等をいう。

GX:グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する革新的な製品・サー ビスの開発であること 

グリーン成長戦略「実行計画」14分野には、例えば「ライフスタイル関連」や「住宅・建築物・次世代電力マネジメント」などがあります。


グローバル枠はどのような事業が対象?

グローバル枠の概要は公募要領に次のように記載されています。

海外事業を実施し、国内の生産性を高める取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。 

※ 海外事業とは、①海外への直接投資に関する事業、②海外市場開拓(輸出)に関する事業、③インバウンド対応に関する事業、④海外企業との共同で行う事業をいいます。

※ グローバル枠において、①海外への直接投資に関する事業を行う場合であって、海外子会社又は海外支店が主たる 補助事業実施主体となる場合は、日本国内の本社に対して補助対象事業の申請要件が適用されます。

※ グローバル枠において、新商品・サービスの開発改良、ブランディングや、新規販路開拓等の取組みを目的とする 事業であり、事前にマーケティング調査(実現可能性調査)を実施し、その結果に基づく開発改良、ブランディン グ等を行うことが基本要件となります。

💡ポイント 

以下の海外事業を実施するための設備・システム投資が対象となります。

①海外への直接投資

②海外市場開拓

③インバウンド対応

④海外企業との共同事業


省力化(オーダーメイド)枠はどのような事業が対象?

17次から引き続き設定されている、省力化(オーダーメイド)枠については簡単に解説します。

より詳しい解説は ものづくり補助金17次「省力化オーダーメイド枠」徹底解説 に掲載しています。

省力化(オーダーメイド)枠の概要は公募要領に次のように記載されています。

人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援します。 

※ デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)とは、ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(SIer)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)のことをいいます。デジタル技術等を活用せず、単に機械装置等を導入する事業については、本事業の対象とはなりません。

例えば

  • ロボットアームと連携する工作機械を導入し、加工する材料の自動投入化 
  • デジタル技術の活用が可能なマシニングセンタ等と、高度なCAD-CAMソフトウエアを連携導入
  • 飲食店で、注文から決済までテーブルで完結するシステムおよび端末を導入する。

といった場合に省力化(オーダーメイド)枠での応募が可能です。

💡ポイント

  • 導入設備はICT、IoT、AI、ロボット、センサー等といった技術を活用すること

※活用していないと対象外

  • 導入設備は、特注の設備(オーダーメイド設備)を導入すること
  • オーダーメイド設備の導入では、外部(システムインテグレーターなど)との連携すること
  • 生産工程の一部や複数の工程を自動化することが必須
  • その技術・設備を使った自動化が、革新的なもの(一般的ではないオーダーメイドのもの)であること
  • すでに流通している汎用設備はNG

【必読】18次公募の注意点

冒頭でも触れた通り、「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」は18次で新設された公募枠です。

  • 17次公募は「省力化(オーダーメイド)枠」のみ
  • 「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」は18次のみ(17次では応募できない)
  • 17次締切の公募に応募する事業者は、18次締切の公募には応募できない

まとめ

本記事では、ものづくり補助金18次公募「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」「省力化(オーダーメイド)枠」について解説しました。

ポイントは、

  • どの枠でも単に設備・システムを導入するだけではNG
  • 「製品・サービス高付加価値化枠」では、革新的な製品・サービスを開発するための取り組みが対象
  • 「グローバル枠」では、海外事業を実施することで国内の生産性を高める取り組みが対象
  • 「省力化(オーダーメイド)枠」では、オーダーメイド設備の導入によって生産工程を自動化する取り組みが対象

という4点です。

17次公募と比較して、対象となる事業が広がりご活用いただきやすい枠となりました。

経営ビューイングでは認定支援機関として豊富な実績とノウハウで、事業計画策定から申請手続き、採択後のアフターサポートまで一貫した支援を行なっています。

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