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2024.01.05

ものづくり補助金17次「省力化オーダーメイド枠」徹底解説

ものづくり補助金17次(2024年3月1日締め切り)では、まったく新しい「省力化(オーダーメイド枠)」が新設されました。

人手不足を解消するため、設備導入をして生産工程などの省力化を支援する枠ですが、補助対象経費となる設備にはいくつか条件があります。

本記事では、新たな「省力化枠」について

  • 補助率・補助上限額
  • どのような事業が対象?
  • 新設された「省力化枠」の要件
  • 17次全体の留意点【必読】

について徹底解説します。

【留意点】

💡17次の公募では、「省力化枠」のみが対象となり、「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」については、今回は募集ななく、次回18次で募集となるのでご注意ください。
💡17次締切の公募に応募する事業者は、18次締切の公募には応募できないので、応募回の慎重な検討が必要になります。

随時ご相談も承っておりますので、まずはお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。


省力化(オーダーメイド)枠の補助率・補助上限額はつぎのとおりです。

ものづくり補助金 省力化(オーダーメイド)枠の補助率、補助上限額の表

💡ポイント

  • 小規模事業者は補助率が優遇されている
  • ほかの枠と比較して補助上限額が高い
  • ほかの枠と比較して、大幅賃上げを行う場合の上限額引上げ額が高い

※ものづくり補助金17次のその他の補助率・補助上限額・概要についてはこちらの記事を参照ください。


省力化枠の概要は公募要項につぎのように記載されています:

生産プロセスなど省力化枠さえすればOKなのではなく、導入設備に関する細かい要件があることがわかります。

人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援します。

※ デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)とは、ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(SIer)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)のことをいいます。デジタル技術等を活用せず、単に機械装置等を導入する事業については、本事業の対象とはなりません

ものづくり補助金総合サイト

💡ポイント

  • 導入設備はICT、IoT、AI、ロボット、センサー等といった技術を活用すること
    ※活用していないと対象外
  • 導入設備は、特注の設備(オーダーメイド設備)を導入すること
  • オーダーメイド設備の導入では、外部(システムインテグレーターなど)との連携すること
  • 生産工程の一部や複数の工程を自動化することが必須
  • その技術・設備を使った自動化が、革新的なもの(一般的ではないオーダーメイドのもの)であること
  • すでに流通している汎用設備はNG

下記の要件をすべて満たす必要があります。

  1. 3~5年の事業計画期間内に、補助事業において、設備投資前と比較して労働生産性が2倍以上となる事業計画を策定すること
  2. 3~5年の事業計画期間内に、投資回収可能な事業計画を策定すること
  3. 外部SIerを活用する場合、3~5年の事業計画期間内における保守・メンテナンス契約を中小企業等とSIer間で締結することとし、SIerは必要な保守・メンテナンス体制を整備すること
    ※事業終了後、実績報告時点で確認をします。
  4. 本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む。)からの調達を予定している場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出いただく必要があります。金融機関は、事業所の所在地域にある必要はございませんので、任意の機関を選定してください。

💡ポイント

1.の労働生産性とは、「付加価値額(付加価値額の算出が困難な場合は生産量)/(労働人数×労働時間)」で計算します※完全自動化の場合は「(労働人数×労働時間)」を便宜的に「0.1」とする。

2.の投資回収年数は「投資額/(削減工数×人件費単価)」です。


ものづくり補助金の公募要項には審査項目が記載されていますが、オーダーメイド枠には通常の審査項目に加え、特有の項目が追加されています。

【省力化(オーダーメイド)枠のみ】
■システム開発については汎用的に利用できるパッケージシステムを元に、顧客の希望に合わせて機能を追加するなどのカスタマイズを行う開発方式や、システムやソフトウェアをゼロからオーダーメイドで開発する開発方式となっており、オーダーメイドの取組になっているか。
■人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等となっているか。

ものづくり補助金総合サイト

前述の「省力化(オーダーメイド)枠はどのような事業が対象?」で解説したように、

  • カスタマイズやゼロからソフトを作り上げるオーダーメイド設備であること、
  • デジタル技術を活用して設備であること

が絶対に必須の条件となっています。


冒頭でも触れたように、17次では「省力化枠」だけが募集対象枠です。

  • 17次では「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」は募集されない
  • 「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」は次回18次締切回で募集される
  • 17次締切の公募に応募する事業者は、18次締切の公募には応募できない

本記事ではものづくり補助金17次の「省力化(オーダーメイド)枠」について解説しました。

ポイントは、

  • 省力化枠で導入する設備は必ずオーダーメイドかつデジタル技術を活用し、生産プロセス等を一部または複数省力化すること
  • 省力化枠は補助上限額がほかの枠と比較して高い
  • 17次締切回では「省力化枠」のみの募集。その他の枠は次回18次で募集される予定
  • 17次に応募する事業者は、18次締切の公募には募集できない

という2点です。

かなり要件が限定されていますが、該当する設備を導入したい方はぜひ活用いただきたい枠です。

経営ビューイングでは認定支援機関として豊富な実績とノウハウで、事業計画策定から申請手続き、採択後のアフターサポートまで一貫した支援を行なっています。

ご相談も受け付けておりますのでお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください

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