1. home
  2. 補助金ニュースInformation

2026.11.05

事業承継・M&A補助金16次公募|設備投資に最大1,000万円!対象者・申請要件を徹底解説【2026年最新】

事業承継を機に、新たな設備投資や生産体制の見直しを検討している中小企業におすすめしたいのが、「事業承継・M&A補助金」です。本補助金は、親族内承継や従業員承継、M&Aなどを契機とした中小企業の新たな取組を支援する制度で、今後も継続的に続くことが想定されている注目の補助金の1つです。

直近の16次公募は、10月2日から11月6日まで申請を受け付けており、17次公募も決定しています。

特に注目したいのが、後継者による設備投資を支援する「事業承継促進枠」です。補助上限額は800万円、一定の賃上げ要件を満たす場合は最大1,000万円となり、機械設備の導入や店舗・事務所の改築などに活用できます。

経営ビューイングでは認定支援機関として豊富な実績とノウハウで、事業計画策定から申請手続き、採択後のアフターサポートまで一貫した支援を行っています。

ご相談も受け付けておりますのでお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

来年度の補助金に向けて、周りよりもいち早くスタートを切るためにも今のうちに準備していきましょう!


事業承継・M&A補助金は、中小企業・小規模事業者が事業承継やM&Aを契機として行う新たな取組を支援する国の補助金です。

親族や従業員への事業承継に伴う設備投資のほか、M&Aに必要な専門家費用、M&A後の経営統合、廃業・再チャレンジに係る費用などを支援します。

16次公募では、主に次の4つの申請枠が設けられています。

申請枠主な対象
事業承継促進枠親族内承継・従業員承継を予定する事業者の設備投資
専門家活用枠M&Aに係る仲介・FA・デュー・ディリジェンス等の費用
PMI推進枠M&A後の経営統合・事業統合に係る専門家費用や設備投資
廃業・再チャレンジ枠事業承継・M&Aに伴う廃業費用等

設備投資を検討している場合は、特に「事業承継促進枠」と「PMI推進枠(事業統合投資類型)」が候補になります。

また、事業承継やM&Aに伴う廃業費用を支援する「廃業・再チャレンジ枠」も設けられており、既存事業の整理や新たな事業への挑戦を検討している事業者にも活用の可能性があります。


補助上限額と補助率は、申請枠によって異なります。

申請枠・類型補助上限額補助率
1.事業承継促進枠800万円
(賃上げ要件達成で1,000万円)
1/2
小規模事業者 2/3
2-1. 専門家活用枠・買い手支援類型600万~800万円、
※100億企業要件を満たす場合2,000万円
1/3・1/2・2/3
2-1. 専門家活用枠・売り手支援類型600万~800万円1/2・2/3
2-1. 専門家活用枠・小規模売り手支援類型450万円2/3
3-1. PMI推進枠・PMI専門家活用類型150万円1/2
3-2. PMI推進枠・事業統合投資類型800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)1/2・2/3
4. 廃業・再チャレンジ枠300万円原則2/3

事業承継促進枠は、5年以内に親族内承継または従業員承継を予定している中小企業者等が、後継者を中心に行う生産性向上等の取組を支援する制度です。


事業承継促進枠|補助金額と対象経費

項目内容
補助上限額800万円
※賃上げ要件達成で1,000万円
補助率原則1/2
小規模事業者等は2/3
※800万円を超え1,000万円以下の部分の補助率は1/2以内
主な対象経費設備費、産業財産権等関連経費、謝金、旅費、外注費、委託費等
対象となる承継親族内承継・従業員承継
主な事業内容後継者が主体となって取り組む生産性向上等の事業
加点措置事業承継・引継ぎ支援センター、または中小機構地域本部から事業承継計画の策定を受けている

小規模事業者は補助率が2/3!

小規模事業者等は補助率2/3が適用されるため、一般の中小企業者よりも補助率が高くなります。

賃上げ実施で補助額最大1000万円へアップ!

下記の賃上げを実施する場合、補助上限額が800万円から1,000万円に引き上げられます。

  • 「従業員1人当たりの給与支給総額」の向上要件⇒ 基準年度※の翌年度の「従業員1人当たりの給与支給総額」の上昇率が、3%以上となる賃上げを達成すること。

※補助事業が完了した日を含む事業年度

上記のように、事業計画期間中の各事業年度末においても、賃上げ水準を維持することが求められます。

要件を達成できなかった場合には、補助上限額の引き上げ額(最大200万円)の返還を求められる可能性があるため、実現可能な賃上げ計画を策定することが重要です。


事業承継促進枠|主な申請要件

事業承継促進枠では、親族内承継や従業員承継を予定していることに加え、後継者の経験や事業承継の実施時期、生産性向上に向けた事業計画など、複数の要件を満たす必要があります。

特に重要な申請要件は次のとおりです。

要件の項目主な申請要件
事業承継の形態親族内承継または従業員承継を予定していること。
※M&Aによる事業承継は対象外
※事業承継後に複数代表となる場合は対象とならない
事業承継の実施時期公募申請期日から 5 年後(2026年11月6日~2031年11月5日までに事業承継を完了すること
経営権・所有権の移転代表者交代だけでなく、株式・持分等の所有権も含めた実質的な事業承継を行うこと
後継者の経験等対象会社での3年以上の役員経験・勤務経験、被承継者との親族関係など、公募要領で定められた要件のいずれかを満たすこと
事業計画の策定後継者が主体となり、承継する経営資源を活用した生産性向上等の取組を行うこと
付加価値額の向上5年間の事業計画において、付加価値額または従業員1人当たり付加価値額を年率3%以上向上させる計画を策定すること
事業実績法人は原則3期分の決算・申告が完了していること。個人事業主は所定の開業届・青色申告承認申請書の提出から5年以上経過していること
認定支援機関の確認認定経営革新等支援機関による事業計画の確認を受け、確認書を取得すること

事業承継促進枠|申請時に注意したいポイント

① 代表者の交代だけでは対象にならない

法人の場合、代表者を親から子へ変更するだけでは、事業承継の要件を満たしません。株式・持分等の所有権も含めて、経営権と所有権の両方を移転する必要があります。

② 後継者の経験等には具体的な条件がある

法人の場合、対象会社での3年以上の役員経験や勤務経験、被承継者との親族関係などが要件として定められています。後継者がどの条件に該当するか、申請前に確認しましょう。

③ 設備投資による生産性向上を具体的に説明する

単なる老朽設備の更新ではなく、後継者が主体となって取り組む生産性向上等の事業であることが重要です。

例えば、NCルーターの導入による加工時間の短縮や、パネルソーの導入による生産効率の改善など、設備投資によって付加価値額の向上をどのように実現するのかを、事業計画で説明する必要があります。


事業承継促進枠|木工・家具製造業で考えられる活用例

例えば、次のような設備投資が考えられます。

  • NCルーターの導入:後継者が加工工程の自動化を進め、熟練職人への依存を減らす。
  • パネルソーの導入:木取り工程を効率化し、材料の加工時間短縮や生産性向上を図る。
  • 自動穴あけ・ダボ打ち機の導入:穴あけや組立準備工程を省力化し、若手従業員でも作業しやすい生産体制を構築する。
  • CAD/CAMシステムの導入:設計から加工データ作成までの工程を効率化し、多品種少量生産への対応力を強化する。

重要なのは、後継者が主体となって、引き継ぐ企業の経営資源を活用し、生産性向上等につながる事業計画を策定することです。

単なる設備の老朽化対策や代表者交代だけではなく、事業承継後の経営方針や成長戦略と設備投資を結び付けて説明する必要があります。

なお、M&Aによる事業承継は事業承継促進枠の対象外です。M&Aを検討している場合は、専門家活用枠やPMI推進枠を確認してください。


M&Aによって他社の経営資源を引き継ぐ場合は、PMI推進枠の活用も考えられます。PMI推進枠は、M&A後の経営統合(PMI)に必要な専門家費用や設備投資を支援する補助金です。

PMIとは、M&A後に経営・組織・業務などを統合し、事業の相乗効果を高める取組を指します。


PMI推進枠|2つの類枠の補助額と対象経費

16次公募では、次の2つの類型があります。

項目PMI専門家活用類型事業統合投資類型
補助上限額150万円
※+300万円上乗せ額(廃業費)
800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)
※+300万円上乗せ額(廃業費)
補助下限額50万円100万円
補助率1/2以内1/2以内、小規模事業者等は2/3以内
対象者M&A後の経営統合に専門家を活用する中小企業者等M&A後の生産性向上に向けて設備投資等を行う中小企業者等
対象経費専門家への謝金・旅費・委託費設備費、店舗等借入費、外注費、委託費等
活用例経営方針・業務体制の統合に向けた専門家支援M&Aで引き継いだ工場の生産設備更新、加工工程の統一

PMI推進枠|廃業費は最大300万円の上乗せが可能

PMI推進枠では、M&Aに伴う事業所の閉鎖や事業の一部廃止などがある場合、廃業・再チャレンジ枠との併用により、廃業費を最大300万円上乗せできます。

類型通常の補助上限額廃業費上乗せ後
PMI専門家活用類型(単独申請)150万円最大450万円
事業統合投資類型800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)最大1,100万円(同1,300万円)

対象となる廃業費の例: 廃業に伴う登記手続きの専門家費用、在庫処分費、建物・設備の解体費、原状回復費など。

※少なくとも1つの事業所または事業の廃業・廃止が必要です。一部廃業の場合は、補助事業期間内に実施し、実績報告時に確認できることが条件です。


PMI推進枠|主な注意点・特徴

  • いずれもM&Aによって株式・経営資源を譲り受けた、または譲り受ける予定の事業者を対象とします。
  • 事業統合投資類型では、単なる設備更新ではなく、M&Aによる統合効果と生産性向上につながる設備投資が必要です。
  • 事業統合投資類型とPMI専門家活用類型(単独申請)は、同一公募回で併願できません。
  • PMI専門家活用類型は、専門家活用枠(買い手支援類型)との同時申請が可能です。
  • 一定の条件を満たす場合、廃業・再チャレンジ枠との併用も可能です。

なお、事業統合投資類型で補助上限額を1,000万円に引き上げるには、従業員1人当たり給与支給総額を3%以上引き上げるなどの要件があります。また、小規模事業者等でも、補助金額800万円を超える部分の補助率は1/2以内です。


廃業・再チャレンジ枠は、M&Aで事業を譲り渡せなかった事業者が、新たな事業等に再チャレンジするための廃業費用を支援する制度です。


廃業・再チャレンジ枠|補助金額と対象経費(ほかの枠と併用可)

また、事業承継やM&Aに伴う一部事業の廃止についても、他の申請枠と併用して支援を受けられる場合があります。

項目内容
補助上限額300万円(下限50万円)
補助率単独申請:2/3以内
併用申請:1/2または2/3
※併用の場合は事業費(併用申請枠)の補助率に従います。
併用申請事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠と併用可能。補助率は併用先の枠に準じる
対象経費廃業支援費、在庫廃棄費、建物・設備の解体費、原状回復費、リース解約費、土壌汚染調査費など
対象者M&Aによる譲渡が成立せず、廃業後に再チャレンジする事業者等。または他の枠と併用する事業者

廃業・再チャレンジ枠|活用例

  • 単独申請: 後継者不在の家具製造会社がM&Aによる譲渡を試みたものの成立せず、工場を閉鎖。設備の解体や原状回復を行い、経営者が新たな事業に挑戦するケース。
  • 併用申請: M&Aで取得した木工会社の生産拠点を統合するため、既存工場の一部を閉鎖し、設備の撤去・解体費用を申請するケース。

廃業・再チャレンジ枠|主な注意点・申請要件

特に重要なのは、廃業するだけで受けられる補助金ではないという点です。 単独申請ではM&A不成立と再チャレンジ、併用申請では事業承継・M&Aに伴う廃業であることが必要です。

  • 単なる自主廃業は対象外。 単独申請では、2020年以降にM&Aによる譲渡を試み、申請締切時点で着手から3か月以上経過していることが必要です。
  • M&A支援機関への相談・契約やマッチングサイトへの登録などが求められます。
  • 単独申請では再チャレンジ計画が必要。 新たな事業等の計画を策定し、認定経営革新等支援機関の確認を受ける必要があります。
  • 一部廃業は併用申請のみ対象。 単独申請では会社・事業全体の廃業が必要です。
  • 経費ごとの制限に注意。 廃業支援費は50万円が上限です。売却して対価を得る在庫の処分費は対象外となります。
  • 交付決定前の契約・発注は原則対象外。 廃業は補助事業期間内に完了する必要があります。

専門家活用枠は、M&Aによる事業の譲受け・譲渡に必要な専門家費用を支援する補助金です。M&A仲介会社やFA(ファイナンシャル・アドバイザー)への手数料、デュー・ディリジェンス(買収対象企業の調査)費用などが対象となります。

なお、15次公募から小規模事業者によるM&Aでの事業譲渡を支援する「小規模売り手支援類型」が新設され、小規模事業者でも活用しやすい内容になりました。


専門家活用枠|補助金額と対象経費

類型補助上限額補助率
買い手支援類型600万円
+DD費用200万円
+上乗せ廃業費300万円
2/3
売り手支援類型600万円
+DD費用200万円
+上乗せ廃業費300万円
1/2・2/3
買い手支援類型(100億企業特例)2,000万円
+上乗せ廃業費300万円~
~1,000万円⇒1/2
1,000万円超~2,000万円⇒1/3
小規模売り手支援類型450万円
+上乗せ廃業費150万円
2/3

※通常の買い手・売り手支援類型の補助下限額は50万円、小規模売り手支援類型には補助下限額がありません。


専門家活用枠|活用例

  • 買い手支援類型: 木工・家具製造会社が他社を買収する際のM&A仲介手数料や財務・法務調査費用。
  • 売り手支援類型: 後継者不在の製造会社が第三者への事業譲渡を進めるための専門家費用。
  • 100億企業特例: 売上高100億円を目指す企業が、成長戦略の一環としてM&Aを行う際の専門家費用。
  • 小規模売り手支援類型: 小規模事業者がM&A仲介会社等を利用して事業を譲渡する際の費用。

専門家活用枠|注意点・申請要件

  1. M&A仲介・FA費用は登録支援機関への依頼が必要。 「M&A支援機関登録制度」に登録された仲介会社・FAによる費用のみ補助対象となります。
  2. 買い手支援類型ではDDの実施が必須。 補助対象経費に計上しない場合でも、実施した証拠書類が必要です。
  3. M&Aが成立しない場合は補助上限額が減額。 通常類型・100億企業特例では上限300万円、小規模売り手支援類型では上限50万円となり、対象経費も制限されます。
  4. 売り手の補助率2/3には条件がある。 営業利益率の低下、または直近決算期の営業利益・経常利益が赤字であることなどが必要です。
  5. 100億企業特例は別途要件あり。 補助額1,000万円以下の部分は補助率1/2、1,000万円超の部分は1/3です。
  6. 交付決定前の契約・発注は原則対象外。 相見積り、契約書、支払証憑等の整備も必要です。

専門家活用枠|廃業費の上乗せについて

M&Aに伴って事業所の閉鎖や一部事業の廃止などを行う場合、所定の条件を満たせば、廃業・再チャレンジ枠との併用による上乗せが可能です。

類型廃業費の上乗せ上限
買い手・売り手支援類型最大300万円
100億企業特例最大300万円
小規模売り手支援類型最大150万円

※廃業費は、関連するM&Aが補助事業期間内に成立した場合に限り対象となります。

※専門家活用枠はM&Aに係る専門家費用等を支援する制度であり、NCルーターなどの機械設備の購入費は対象外です。M&A後の設備投資を検討している場合は、PMI推進枠(事業統合投資類型)を確認してください。


項目日程
公募要領公開2026年9月4日
申請受付期間2026年10月2日~2026年11月6日
申請方法Jグランツによる電子申請
採択発表2026年12月下旬以降 順次

申請にはGビズIDプライムアカウントが必要です。

アカウント取得には2~3週間程度かかる場合があるため、早めの準備が必要です。

また、補助金は原則として事業完了後の精算払いです。設備代金等の支払いに必要な資金は、あらかじめ確保する必要があります。


① 事業承継の予定だけでは対象にならない

事業承継促進枠では、後継者が主体となって行う生産性向上等の取組が必要です。単に後継者が決まっている、あるいは代表者交代を予定しているだけでは十分ではありません。

② 設備投資と承継後の経営戦略を結び付ける

事業承継促進枠やPMI推進枠(事業統合投資類型)では、設備投資による生産性向上等の効果を具体的に説明することが重要です。

特に製造業では、加工時間の短縮、人手不足への対応、受注拡大などを定量的に示すことが、事業計画を検討するうえで役立ちます。

③ M&Aが成立しなかった場合の取扱いを確認する

専門家活用枠では、補助事業期間内にM&Aが成立しなかった場合、補助上限額や対象経費が制限されます。M&Aの進捗状況や契約・決済の時期を踏まえて申請することが重要です。

④ 廃業費の上乗せには条件がある

事業承継やM&Aに伴う廃業費用は、一定の条件を満たすことで上乗せ補助を受けられる場合があります。ただし、単なる自主廃業は対象外であり、申請枠ごとに対象となる廃業の条件が異なります。

⑤ 申請枠ごとの要件・対象経費を確認する

本補助金は、申請枠によって対象者・補助対象経費・申請要件が異なります。特に専門家活用枠では、M&A仲介・FA費用について登録されたM&A支援機関への依頼が必要です。

また、補助金の申請にはGビズIDプライムアカウントが必要となるため、早めに準備しましょう。


事業承継・M&A補助金は、後継者による新たな設備投資やM&A後の経営統合などを支援する制度です。特に、親族内承継や従業員承継を予定している製造業者にとっては、設備投資を通じて生産性向上を図る機会となります。

事業承継促進枠では、設備投資等に最大1,000万円の補助が受けられます。

ただし、事業承継の形態や後継者の要件、事業計画の内容によって申請可否が異なるため、事前の確認が必要です。

経営ビューイングでは認定支援機関として豊富な実績とノウハウで、事業計画策定から申請手続き、採択後のアフターサポートまで一貫した支援を行なっています。

来年度の補助金に向けて、周りよりもいち早くスタートを切るためにも今のうちに準備していきましょう!

ご相談も受け付けておりますのでお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

上へ戻る